「子どもから始まる祝福」 ヨハネ6:3-13

5000人の空腹な人々を前に弟子たちはなすすべもなく立ち尽くしています。考えれば考えるほど絶望的になります。「一人200円としても5000人で100万円[200デナリ]!?しかもそれでも足らないし。」(一日の労働者の賃金1デナリを5000円と換算)。 しかし、そこには五つのパンと二匹の魚をもった少年がおりました。「こんな程度では役に立たない…」と弟子たちは思いましたが、イエス様は感謝の祈りをして、分け与えます。すると皆が満腹します。

これはイエス様だからできた奇跡です。では、この出来事は何を私達に伝えているのでしょう。「イエス様ってすごいだろう!」と言っているのでしょうか。確かにそうです。しかし、それだけではありません。聖書は「私達にもそのようにしなさい」と促しているのです。「いやいや、そんな不思議な事、そんなすごい事私には出来ません」と言うでしょう。確かに私達の力は小さい。しかし、その小さな働きを神様は用いられます。用いようとされています。一歩踏み出すことを期待してられます。しかし、大人にはその一歩の勇気がなかなか持てません。常識や経験が邪魔をするのです。だからこそ少年はその一歩を踏み出せたのです。

幼子のようになりなさい、と言われたイエス様の言葉を思い出します。私達が幼子を真ん中に置く時、大切な事を教えられます。そして、そこから大きな神様の働きを見ることが出来ます。 (牧師:田中伊策)

「子どもから始まる祝福」 ヨハネによる福音書6章3-13節