「その生き方に共感する」マルコ3:7-12

「イエスは弟子たちと共に湖の方へ立ち去られた。ガリラヤから来たおびただしい群衆が従った。」(マルコによる福音書3章7節)

彼ら(ガリラヤから来たおびただしい群衆)はどうして従って来たのでしょうか。病気を治してもらったからでしょうか。それもあるかもしれません。でも、それだけじゃないでしょうし、そんな意味ではなかったはずです。

例えば私達が病気になったとします。そして、ある病院に行って、良いお医者さんに病気を治してもらったとするでしょう。だからと言って私達はそのお医者さんの後を追っかけまわすような事はしないでしょう。確かにイエス様は病気を癒された、ということが書かれていますが、大切なのはそこまでの過程です。

イエス様はこのガリラヤの人々の傍らに行かれ、徹底的にその弱さに寄り添われたのです。その中で彼らは元気になっていった、そこからまた歩み出す勇気を得たのです。ガリラヤの人々はこのイエスの生き方のうちに、神を見たのです。神様は共におられる。この悲しみの中にある私と共に、この悩みの中にある私と共に、この貧しさの中にある私と、この罪に苛まれる私と、神は共におられる、その神をイエス様との出会いの中で見出したのです。そんなイエスの生き方に彼らは従ったのです。私のその生き方に連なろう、前を行くイエス様について行こう、それが「従う」ということです。
(牧師:田中伊策)

「その生き方に共感する」マルコによる福音書3章7-12節