「天までとどけ」 マタイ6:26、13:31-32

「天までとどけ」 マタイによる福音書6章26節、13章31-32節

「空の鳥をよく見なさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、倉に納めもしない。だが、あなたがたの天の父は鳥を養って下さる。」 (マタイ6章26節)

空の鳥は、種を蒔かない、出来たお野菜をどこかにしまってくこともしない、でも、「明日はどうやって食べ物を探そうか」なんて心配しないんでしょうね。子ども達と同じです。皆さんも、明日はご飯、食べられるでしょうか?なんて心配しないでしょ?ちゃんとご飯を作ってもらえることを知っています。大丈夫って、思っています。

いえ、そんな事考えもしません。どうして心配をしないか、というと、毎日毎日、たくさんお父さんやお母さん、お兄ちゃんやお姉ちゃん、お祖父ちゃんやお祖母ちゃん、周りの人、先生、いろんな人からたくさんの「あなたは大切だよ」「大事だよ」をもらっているからです。

「大切だよ」という言葉だけじゃありません。おっぱいをもらって、食べ物をもらって、必要なものを与えてもらって、たくさんの親切をもらって、そうしている間に「ああ、大丈夫だ」って思えるようになってくるのです。 けれど、大人になるといろいろなことを考えるから、どんどん心配になります。

例えば、「みんなで仲よくしましょう」ってその事だけ考えたら良いのに、隣の国の人が攻めてきたらどうしましょう、って心配していろんな武器を持ってしまう。そうすると隣の国も、あっちの国が武器を持ったぞ。攻めて来るのかな。僕たちも武器を持ったらどうだろうか、って考える。

最初の「みんなで仲よくしましょう」って考えるだけだったら、戦争なんて起こらないのにねぇ。たくさん考えると、いろんな心配をするのさ。だから、イエス様は、「空の鳥を見なさい」とか「幼子のようになりなさい」って言われるのです。そして、その「大丈夫。私はあなたのことを大切に思っているのだから」という事を伝えるために、この聖書の言葉、神様の言葉があるのです。 (牧師:田中伊策)