「新しい人を身に着け-成人の日を前に」コロサイ3:9〜10

寒い毎日、何を着ようか?気を使います。服や持ち物の色、デザインを組み合わせる「コーデ」は若者ばかりでなく、老若男女問わず世界共通の関心事です。

最初の人間アダムとエバが裸の身を覆うためにいちじくの葉をつづり合わせて以来、人は無数のアイテムを作り出して体を護り、生活に彩りや着る・着せる喜び、楽しみを加えてきました。その一方で人を外見や能力・生産性の高低で評価して自分や他者に張り付ける言葉や思いもまた無数に作り出し、傷つけ合ってきました。

平和、経済格差、教育…山積する課題を解く鍵は、お互いのいのち・存在の尊厳を認め、生かし合う心にこそ。世間の評価・価値観に振り回されて歩む「古い人」的な考え方・生き方を脱ぎ捨てて、独り子イエスをこの世にお送り下さり、「規則によってわたしたちを訴えて不利に陥れていた証書を破棄し、これを十字架に釘付けにして取り除いて」(2章14節)下さったほどにわたしたちを愛し、キリストにある自由を下さっている神に気づきなさい。「憐みの心、慈愛、謙遜、柔和、寛容を身につけなさい」(3章12節)-この手紙が勧めていることはすなわち、明日の「成人の日」に大人としての門出を祝われる若者に対して願っていることであり、すでにその日を過ぎて久しい時を歩む中、世間の価値観に自らを合わせ、ともすれば埋もれさせてしまっている大人が自身をふりかえり、豊かな人生を歩むために心に留めておくべき勧めでもあります。

新たな春を歩み出す心に必要な装い、着替えは何か?人の心・生き方を新たに、明るくする「神さまコーデ」を聖書のうちに見つけましょう!

(協力牧師:坂東資朗)

「新しい人を身に着け-成人の日を前に」コロサイの信徒への手紙3章9節後半〜10節